hirogoal’s blog

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見ていて楽しい3位決定戦〜 ドイツ対ポルトガル

しかし、面白いね。僕はポルトガルもドイツのスタイルも両方好きだ。チームとしての個性があるとどちらでも楽しめるということ。
サイドバックのドリブルの仕方、ペナルティエリア付近のパスまわし、ゴールまでの軌跡からもその個性の差を見いだすことができるし、ディフェンスにおいても、どれだけその肉体的なタフさを利用するか(すぐ詰めて相手を自由にさせない)というドイツに対し、体を、足を絡めて奪い取ろうとするポルトガルの(だからカードを出されやすいし、相手は転びやすい)の仕方。その差を比べるだけでも面白い。
そして見ていて楽しいのは両チームのスター選手や伸び盛りの若手が期待どおりに活躍してくれることだ。
カーン、クローゼ、シュバインツタイガー、ポドルスキーフリングス、C.ロナウド、デコ、フィーゴマニシェ等々。
大会前の予想ではこの中にドイツの選手は少なかったはずだ(唯一の存在だったバラックはいないのに)。彼らの多くは大会中に成長した。あのサポーターが、監督が、勝利の一つ一つが選手を育てた。そんな姿を大きな大会で分かりやすく目の当たりにできるのも珍しい。特にセンターバックの二人は初戦ではイマイチだったのだけど、2戦目から大成長。準決勝のイタリア戦では世界No1のイタリアディフェンス陣に引けを取らなかった。
そして素晴らしいのはドイツサポーター。準決勝で負けても、その成長具合をしっかりと把握している人が多いので、この試合も前向きに応援している。会場で感じた雰囲気だと半分はにわかサポだと思うが、彼らもしっかりとドイツサッカーの立ち位置を分かっている。それにはマスコミも大きく関係しているはずだ。
外れた流れをしっかりと元の位置に戻したドイツサッカー界。大会前にこんな荒療治を施し、成功するなんて歴史の重みを感じる。誰か一人が決めるのではなく、サッカーファン、協会関係者、マスコミすべてが歴史を知っているからそうできるのだろうな。うん。