『Hosono House』を聴いて
「昔のメロディ、口ずさみぃ〜」で始まるのは細野晴臣の”ろっかまいべいびい”という曲。iPodで聴くよりスピーカーからちょっと小さい音で聴くほうが似合う曲だ。2週間前にハイドパークミュージックフェスティバルに行ってから、ニューミュージック以前の、4畳半フォークとは違う、日本の素晴らしいポピュラーミュージックをよく聴いている。こんなにも素晴らしい音楽がなかなか認められなかったという話を聞くと、日本のライノよ出てこいって叫びたくなる。
ハリウッドの世界で成功を収めた日本人アーチストの方々が話す言葉で「自分を守るだけの体質を何とかしなくては。日本映画界がダメに・・・」という内容をよく聞くが、それは音楽界もサッカー界も、僕の働いている世界も同じかな。
細野さんはまだいい。YMOの成功があったから。けど高田渡さんなんかは相当苦労していたと想像できる。
まあでもこうなってしまった以上は、今そこにいる人たちではすぐに変えることはできないだろう。少しづつ、時間をかけて大きな流れを変えていくしかないのだ。気の遠くなるような膨大な時間がかかかりそうだけど、その強い意志さえあれば変えることはできると思う。聞き役に徹するリスナーは、こういう良い音楽がある、ということを覚えているだけでもいい。
1973年に世に出た”ろっかまいべいびい”を今聴いて感動している人間もいるのだから。
- アーティスト: 細野晴臣
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2005/03/24
- メディア: CD
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