hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

僕のニューヨークライフ 〜もしかしたらこれが最後のいつも通り?

2週ほど前より外付けHDからデータを読み取れなくなった。最悪。何とか直そうと日曜日にHD修復ソフトを購入し、ただいま修復作業中。仕方がないので久々にサブマシーンのlibrettoを使っている。慣れないキーボードなので日記の更新も遅れ気味なのです。


ここで日曜日の話。
ウディ・アレンの”僕のニューヨークライフ”を観にいった。いつもよりコメディ色が濃くて、大人のジョーク満載。ここんとこの作品同様、分かりやすい映画なのでウディがだめな人でも楽しめる作品だと思う。


パンフレットのFilmographyを読むと最近の作品の日本公開順序はややっこしいのがわかる。昨年観た”メリンダとメリンダ”がアメリカでは2004年の公開で、この”僕のニューヨークライフ”はその1年前の公開。そう、ホントは”さよなら、さよならハリウッド”のあとが”僕の・・・”になるのである。なんでだろうね。


この作品はクリスティーナ・リッチ演じるアマンダの自由奔放さ、可愛さに主人公のジェリーが振り回される、っていういつも通りのストーリー。相変わらず精神カウンセラーに行くし、睡眠薬はガバガバ飲むし、尾行はするし、浮気はするし。でもちょっと違うのはそれをウディじゃなくてジェイソン・ビッグスに演じさせていて、かつウディ本人が主張のはっきりした意思の強い男(って言っていいのかな)として登場するところ。
これはウディ自らの過去との比較の映画なのだ。”アニー・ホール”との比較。20代前半のジェリーとウディ演じる60代ドーベルとの比較。ジェリーのやさしくて優柔不断さから出てくる悩みに厳しく突っ込みを入れるドーベル。ドーベルの過去がジェリーって感じに見えるように作品は作られている。


悩める監督だったウディがたどり着いた境地は「人生なんてこんなもの」ってことなのか。開き直り?世界の事件も大切だけど、日常の悩みの上に僕らの生活は成り立っている。彼はそこんとこの微妙に大切なことを作品にし続けている。まあそれならいつもの作品の総集編じゃないか。最近彼は仕事の拠点をロンドンに移したらしい。つまりこれはウディNY編の総括として観るべき作品なのかもしれない。う〜ん。


けど、あの生活は僕のとはほど遠いな。共感っていうよりは別世界の人種の生活を覗き見してるって後味が残る。だから映画って言えばそれまでなんだけど。まあこれもいつもどおりか。

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