hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

サッカー経済がつくりあげる文化の矛盾みたいなもの

こないだ、Jリーグが身近になった今の日本人に「クラブ」とは何かを分かりやすく説明するにはどうしたらよいのか?と考え込んでしまう出来事があった。(いきさつはココには書かない)
よく書かれている「クラブ」という言葉は海外のそれを示したものが多く、日本における「クラブ」を説明しようとすると分かりにくくなってしまうのだ。多分一番簡単なのは部活動と違って誰でも、どんなレベルでも自由に入れるスポーツ組織であるということや、その法人の立場を説明することだと思うが、実際そんなことないクラブも多いし、何だか頭でっかちだ。それだけではトップチームの存在を説明し、理解してもらうのは難しいってこともある。


今Jが推進しているクラブとはイコール「地域に根ざしたクラブ」である。もちろん在籍している選手たちも、その「地域に根ざした」選手であることが望ましい。ここでいう地域とは地方と言い換えてもいいかもしれない。しかしサッカーは勝負事でもある。無理に資本も「地域(地方)に根ざした」ものにしようとすると、一流の選手を揃えることは難しくなる。
ふぅ〜。何でこんなことを思い出し、考えたかというと、今朝、ある3つのニュースを読んだからだ。


1) 30年の経済規模、9割の都市圏で縮小 経産省予測 (朝日新聞
http://www.asahi.com/business/update/1203/001.html
経済産業省が発表した資料によると、2030年には3大都市圏(東京、大阪、名古屋)以外の全国の9割の都市圏で域内総生産額という地域の経済規模を示す数値が縮小するとのことだ。政令指定都市圏でも札幌と北九州は減少とのこと。*1


2)貧乏なんの!甲府入れ替え戦へ雪始動 (日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/ns/soccer/p-sc-tp0-051205-0021.html
「今季スポンサーによる食事会は10回を超えた。地元の美容院が選手の散髪を無料で行ったり、温泉も無料チケットを配布してくれるなど、ホームタウンの心強い支えがある。」


3)仙台熊谷が引退、湘南なども戦力外通告(日刊スポーツ)
http://www.nikkansports.com/ns/soccer/f-sc-tp0-051204-0035.html
仙台は6人、湘南は9人、戦力外になったとのことだ。(もっと凄いのは12/2のニュース。何と横浜FCは17名が退団もしくは戦力外通告となったようだ。)


これらのハナシの狭間にいるのは法人内にいる社員、チームスタッフの方々だ。彼らは今どういった思い、将来のビジョンを持ち、この仕事をしているのだろう。成功物語はもういい。どこか彼らの生の意見を取材していただけないものか。

*1:これは実家に帰ったときや、地方へ出張したときに実感する。決して25年後の世界ではない。もっと早くそうなりそうな気がしてならない。