ソロピアノの中の宇宙〜"Thelonious Himself"
ジャズを聴くときは、これがブルースやロックのギタリストのソロだったらって、70年代のR&Bのボーカルを聴くときには、これがマイルスやコルトレーンだったらって、ラップを聴くときにはこれがモンクのピアノだったらって想像するのは僕にとっては自然なことだ。黒っぽい音楽の根っこの共通性は見つけやすく、それらの曲をランダムにかけたりするととても刺激的で楽しかったりする。
セロニアス・モンクのアルバム"Thelonious Himself"にはコルトレーンの参加した1曲を除き、彼の弾くピアノの音しか収録されていない。しかし、そこにはすべてのジャンルの黒人音楽が含まれているような感じがする。
その独特の間と音の出し方は個性の塊だと言われる。しかし真面目にジャズの根っこを探求していったら自然にこうなったのではないのかと思う。ただし、たどり着いた地点があまりにも遠かったので、世界はそれに追いつくことができなかったのだが。
”まじめ”にと書いたが独特のユーモアも加わっており、不思議と聴いていて楽しい音楽。
いったいどうしてこんな音楽を作ることができたのだろうか。その頭の中の過程をふと知りたくなった。
- アーティスト: Thelonious Monk
- 出版社/メーカー: Jvc / Xrcd
- 発売日: 2001/01/30
- メディア: CD
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (2件) を見る