hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

Blossom Dearie〜Once Upon A Summertime

なんて完成された音楽なんだろう。いらないフレーズもアレンジもまったくない音だ。ジャンル分け不要に感じるオリジナリティのある音楽。ジャズボーカルってジャンルに決めつけるのはもったいない。
舌っ足らずの歌を聴いて、初めはボサノバが似合いそうだって思ったけど、これがレコーディングされたのは今から47年前の1958年9月12日と13日、場所はニューヨーク。まだボサノバの誕生前だ。この頃の白人ジャズボーカルは古き良きアメリカを連想させる甘いものが多いというイメージなのだけど、この盤にはそういったものを一切削ぎ落とした美しさがある。機能美の世界。流れるだけで周りの空気が落ち着き始める音楽って初めて聴いた。

Once Upon a Summertime

Once Upon a Summertime