hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

CAN/Soundtracks

Soundtracks
CAN(カン)といえば大好きな曲”Persian Love”を作ったホルガー・シューカイが元いたバンドってことと、日本人のダモ鈴木がボーカルだったってことしか知らなかった。恐る恐る買ってみたCANの再発シリーズ。はじめは3rd"Tago Mago"、そして2ndアルバムの"Soundtracks"を購入。


ダモ鈴木の10年早かったニューウェーブっぽいボーカル。そしてジャズ、現代音楽、ロックをミキサーに掛けてグチャグチャにしたような変な曲の数々。ジャムバンドの元祖というには飛びすぎた音楽。ホント恐ろしい音楽だ。


次に買う予定の”Future Days”も試聴したら、これまたぶっ飛んでたので、ますます興味がでてきてCANの特集をしていた雑誌remixを買い、読みふけった。
初めて知ったダモ鈴木のバンド加入のきっかけ。彼は1970年、ミュンヘンの街角でパフォーマンスをしていたときに、偶然それを見たホルガーたちにスカウトされてバンドに加入したそうだ。それまで旅芸人、ハプニング・アーチスト(何だこれ?)としてヨーロッパを放浪していたらしい。ちなみに出身は神奈川県でCAN加入当時は10代の少年。日本人の常識を遙かに超えていた少年はアルバムの中で自由に泳ぐように歌い、喋り(ラップとは違う)、叫んでいる。それも日本語、英語、わけわかんない言葉のごちゃまぜで。
ホルガーたちの作る時間、空間を超えた4次元的な音楽に乗っかるのは彼しかいなかったと思うが、この出会いはなんて奇跡的だったのだろう。1970年5月ミュンヘン、レオポルド通りの出来事である。