hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

アジアカップ2011の成果

どのテレビをつけてもアジアカップ。アッコにおまかせも、めざましテレビもメインの扱い(笑)。今日のワイドショーは李の映像だらけなんだろうな。集中豪雨的に盛り上がるのは最近の傾向なのだけど。
そんな中、くすぐったい感じが冷めてきて、この大会の成果をなんとなくまとめることができた。忘れないように書いておく。大きくは下記3点。


1)予選序盤、実戦を通じてチームを仕上げていくことができた
日本代表はサッカー強豪国が大きな大会に臨むときの流れでアジアカップを制することができた。僕は準決勝を前にして気がついた。まるでブラジルだ、欧州で活躍する選手が多いブラジルのような道のりではないかと。このメリットは朝日新聞Web版の記事(1/30付)にうまくまとめてあるから引用しておく。

戦術面で試合ごとに完成度を高めた流れも、日本サッカーには今後の指標となりそうだ。今回の代表は欧州クラブの所属が半分近い。顔を合わせる機会は限られる。短い準備期間で公式戦に臨まざるを得ない。多くの代表選手が欧州でプレーする強豪国なら、どこも同じだ。ますます欧州に渡る傾向が予想される日本には貴重な経験になった

ちなみにセレッソのクルピ監督も実戦を通じチームを仕上げる方法で、昨年セレッソJリーグ3位に導いた。つまりキャンプの期間は短い。今年もまだ来日すらしてないし。蛇足です(笑)


2)「アジアは難しい」という認識の共有化
この「難しさ」とは選手、スタッフが移動距離、開催時期、ピッチコンディションなど、本来の力を発揮することが難しい状況下に置かれることである。アジアの大会では思うように自分の力を出すことができず、不調に終わることも多い。しかし泣き言は言っておられない。日本がアジアにある限り、世界へ進むためには舗装道路ではなく、過酷な悪路を通らなくてはならないのだ、必ず。そして「共有化」とはマスコミ、ファンが「アジアは難しい」ということを認識、もしくは再認識したことである。今後、安易な楽観論が少しでも減ることを期待する。


3)優勝のメリットを得た
メリットはいろいろあるが、まずはザッケローニ監督が「結果」を得たことが大きいのではないか。準備期間が短い中、最良の結果を出すことができたことは選手以上に監督にとって大きい。選手はワールドカップで得た自信があるが、監督にはなかった。自分のやり方を貫き(その方法が日本人に合っているということもあるが)結果を出したことは監督にとって自信となったと思う。その過程から監督への信頼が生まれ、チームは一体感を持つこともできたし。
もう一つのメリットは次回ワールドカップへ臨む上でのアドバンテージを得たことである。コンフェデレーションカップへの参加とアジアカップ予選免除の2点。これについては説明を省略。


今後への雑感(栄光から落日、そして再生へ)
チームとしてのピークがちょうど今(南アワールドカップ〜アジアカップ)であるのなら、ザッケローニは一旦それを落して、再上昇する流れへチームを導くのではないか。数年間調子が良いまま、ワールドカップで結果を出すチームはあまりない。今と同じメンバーで3年半後を迎えるのは、どう考えても無理である。一旦調子が落ち、新たな選手を加え、チームを再構築する中で、周りの雑音が必要以上に大きくならないことを願う。目標はあくまでもブラジルワールドカップ。1年半後、ザッケローニの契約更新時には協会とのドタバタも予想できるが、せめてそれまでは日本を良い風に乗せて欲しい。