昨日の自分より速く走るために
先日購入した『サッカー少年がみるみる育つ』を読んだ。
育てるべき、もしくは指導すべき子供がいない身でこういう本を読むと、サッカー少年を育てる、ではなく若手ビジネスマンを育てるための本、または監督論という見方になりがちだ。この本は表紙や帯の印象と異なり、そういうふうに読んでも著者のしっかりとした一貫性のある論調に読み応えを感じる本である。一方、これはサッカー少年を立派な大人に、加えてサッカーという文化を楽しむことのできる大人にするための本でもある。著者である鈴木氏の意見には頷くところが多い。
例えば
「サッカーにおいて『真面目』なことは決して美徳ではない」
「ある試合を見たあと、監督とは医者だと思った」
「練習の難易度を少しずつ上げていけば、そのたびに成功体験を得ることができる」
「戦術は辛いときのよりどころ」
「環境に言い訳をせずに全力を尽くす」
これらの前後の文章を読む必要はあるが、いずれもある単語を入れ替えるだけで、サッカーだけではない、様々な世界に応用できる内容だと思う。
日本でもサッカーを「子供を大人にし、大人を紳士にする」スポーツにしなくては。
サッカー少年がみるみる育つ!―有名校・強豪チームの現場に学ぶ超効果的指導法
- 作者: 鈴木智之
- 出版社/メーカー: 出版芸術社
- 発売日: 2009/06/01
- メディア: 単行本
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