スペインリーグ最終節レアルマドリー対マジョルカ
あれだけのスーパースターたちでも優勝を決める一戦となると激情に駆られるのだ。
報復のファールの多さ。ベンチに引っ込んだ後のベッカムやファンニステルローイの感情を丸出しにした喜び、嘆きの所作。まるで高校サッカーを観ているかのようにストッパーの外れた雰囲気だった。
スペインリーグ最終節レアルマドリー対マジョルカ。この試合、レアルは勝ったら優勝決定。引き分け、負けの場合、優勝のゆくえは裏の試合次第という大一番。
先制はなんとマジョルカ。しかし後半に入り怪我を押して出場したベッカムに替わったレジェスが同点弾を決め、セットプレーからディアラの得点で逆転。最後レジェスの美しいゴールも決まり3対1で試合終了。
早い段階でベッカムをレジェスに替えたカペッロ監督の采配の的確さもさることながら、同点になったあたりで突然電光掲示板の時計表示が消えたり(つまり時間を気にせず、得点を取ることだけに専念しろ!)サポーターの怒濤の声援、白いハンカチを振り続ける姿など、あらゆる面で勝利を獲得するためのバックアップ体制が取られていることに感心。
勝つことって大変なことなのだ。
スタンドにいた全仏テニスチャンピオンのナダル、トム・クルーズ夫妻が立ち上がって喜ぶ姿も印象的。
保守的、権力の象徴、つまりヒールとしてのレアルが強くなければスペインリーグは面白くない。