hirogoal’s blog

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ディフェンスライン7変化〜日本対ガーナ戦

今日は定時で仕事を終わらせ代表戦を観戦。どうせ帰りは疲れるのだから、行くときぐらいはラクしようと新幹線を使って新横浜へと向かった。


オシム監督となってから初めての代表生観戦だった。
試合開始直前になってもアウェイ側ゴール裏席やバックスタンドでは空席が目立ち少し気になったが、見ていてとても楽しい試合だったのですぐに忘れることができた。(それでも52,437人もの観客が詰めかけていたのだが)
サッカーファンにとっては面白い試合。しかし試合中に隣のカップルは「すごい〜」を連発しながらさかんにゴール裏席を望遠付きのデジカメで撮っていた。エンターテイメント性を高めすぎた今までの代表を取り巻く環境がもたらしたリバウンドか。
スターといえば、今シーズンのJリーグで活躍している選手たちが多く出場した試合でもあった。
その象徴の場面は、中村憲剛が途中出場してすぐにフリーキックを蹴ったところか。始めは三都主が蹴ろうとしていたのだが、中村が出ると分かるとすぐに譲った。とても印象的だった。新しい選手が数多く入っても、練習中からとても良い関係ができているのだろう。三都主もえらい。播戸と我那覇が並んだシーンを見たときはとても興奮した。まるでJリーグオールスター。


で、僕がもっとも楽しんだのが、ボランチを務める鈴木啓太を含めた日本のディフェンス陣だった。ポジションが目まぐるしく変わり、見ていてまるで頭の体操をしているよう。
(どうしても横国と言いたくなる)日産スタジアムはとても、とても大きいため、席から逆方向でプレーしている選手が誰なのかを判断するのは難しい。今日の席はメインスタンドのホーム寄り、コーナー席との境目あたりだった。特に前半は守備陣が目の前にいたので、楽しい、楽しい。
だから、以下は前半だけのことかもしれない。
試合開始直後のDFラインは右から水本、阿部、今野の3バック、鈴木啓太の1ボランチ。15分過ぎたころで今野が位置を上げ、鈴木との2ボランチ。DFラインは左に水本が入り、駒野、阿部、水本の並びとなる。そして25分が過ぎると、再び鈴木の1ボランチ、今野が右のDFに入り、阿部、水本の並びに変更。そして30分過ぎからは阿部と水本が入れ替わる。そして35分が過ぎると始めの位置に戻る。で、40分過ぎると25分過ぎと同じと、まあ書いていてワケ分かんない(笑)。


結局オシムはディフェンスラインに関しては一人も選手交代しなかった。特に今野は初めてのディフェンス入りでミスもあったが、様々なポジションを勇気を持ってこなしていた。とても器用な選手だ。もう少し慣れたら阿部と並ぶディフェンスの主役の一人になるかもしれない。水本はすごい。初めての出場とはとても思えないほど落ち着いて見えた。途中からはその身体能力を買われてか、相手攻撃陣の最初のアクションに対する潰し役を務めていた。


後半には入り、目についたのはやはりディフェンス。ガーナのセンターバック二人の足がとても早いのだ。飛び出し、インターセプト、いずれも日本攻撃陣を上回っていた。だから一瞬でもペナルティエリア前で躊躇すると簡単にボールを奪われる。今日のフォワード陣には良い勉強になっただろうね。


日本では足の速いディフェンスの選手を見つけるのが難しい。その代わりポジションチェンジを頻繁に繰り返すことで事前に穴を埋め、相手のストロングポイントを押さえることが大切だ。足の速さではなく予測の早さで勝負。”日本的”なサッカーにおけるディフェンスの選手は頭の汗をたくさんかかなければならないのかもしれない