早稲田実業 対 駒大苫小牧〜サッカー界に斎藤投手はいるか？

昨年に引き続き、今年も夏の高校野球決勝戦にハマった。もちろん今年は「打」より「投」である。早稲田実業の斎藤投手の強靭な精神力、機械のように精密なコントロール。いずれも素晴らしい。サッカーと比べ投手一人に異常なまでの負担がかかる野球というスポーツにおいて、あそこまで冷静に投げれる斎藤投手にはまいった。あれなら、もし今後肩を壊して野球を辞めたとしても、どの世界でも引っ張りだこの人材になるであろう。
駒大苫小牧の主軸の右打者が引っ張るために懐を広くしようと足を開いたら高速の外角スライダー間違いなし。ストレートと同じ球筋で打者の手元までボールが近づくため、どうしても手が出てしまう。そのあと、バットから逃げるように外角下にボールは落ちていく。そして三振。もしくは内野ゴロ。そのようにして駒大苫小牧の４番本間選手に１本もヒットが撃たせなかったことが早稲田実業の勝因か。


何試合続こうが、甲子園で投げれるのならば喜んで投げるという斎藤、田中両投手。高校生でありながら生活のすべてを野球につぎ込む姿勢はオシムの言葉に共通するものを感じた。いや高校生というより、彼らはある一部のスポーツ選手にしか見ることができない高度な精神的なレベルに達しているのかなとも感じた。こんな１０代の選手がサッカー界にも欲しい。いたら誰か教えてくれ。