hirogoal’s blog

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関東フットサルリーグ第3節CASCAVEL対P.S.T.C.LONDRINA〜 甲斐選手が見せてくれた「間」

ドイツワールドカップが終わり、サッカー日本代表がこれから歩むべき道、日本のサッカーは何を強みとしなくてはならないか、についての話を聞くことが多い。
日本サッカーの利点として海外のメディアがよく挙げるのは俊敏性、勤勉さ、規律性、高いテクニック・・・ということだ。しかしワールドカップだけではなく、最近のJリーグを見ると果たしてそれらが特徴なのかと考えることが多い。日本人の特徴というのは既に遠い世界のものになったのかと。ところが意外なところでそのヒントを発見した。関東フットサルリーグとタワーレコードに、である。


まだ十分に治りきらない時差ボケのせいで、寝坊をしてしまい、関東フットサルリーグは第4試合、府中アスレ対セニョールの後半からの観戦となった。この試合、府中アスレは12小山、6前田が素人目に見ても別格の動き。セニョールは7末永を中心に何度もカウンターを狙うのだが、府中アスレのマークは厳しく前線にボールを上手く預けることができない。前半にどうして2点を取られたのか理解できないほどの展開だった。結果は4−2で府中アスレの勝利。
で、お目当ての第5試合、カスカヴェウ対ロンドリーナ戦。序盤から両チームとも激しい攻めを見せる。特にカスカヴェウ。スペースへの動き、ワンタッチでのパス、3次元の空間をも上手く使った連携プレー、いずれも素晴らしい。見ていてうっとりするほどの攻撃だ。そして厳しい守備。前線から激しく11稲田が追い込み、4久光、5甲斐が粘って奪い取るという場面が目立った。もちろんロンドリーナも守備では何度もインターセプトを試みるが、序盤は甲斐選手の上手さに翻弄されていた。
彼が相手を抜こうとするときや、相手の逆にパスを出そうとするときにはスピードやフィジカルで何とかしようとはしない。もちろんフェイントというのは相手の意識の逆を付くというトリックプレーなのであるが、甲斐選手の場合は何というか、相手との間を計るのが非常に上手いのである。ある意味、往年のジダンを連想させるような動きだ。
試合は前半初めにカスカヴェウの8チアゴが強烈なスピードのシュートを放ち、先制。しかしロンドリーナ4伊久間が見事なボレーシュートを決め、同点。後半に入りカウンターからカスカヴェウの6マルコスホンダが1対1となったGK阿久津をかわし決勝点を決め、カスカヴェウが2対1で勝利。変な言い方になるが、サッカーのワールドカップに慣れた目で見ても十分楽しめる見事な試合であった。



試合後にタワーレコード渋谷店へ行き、2枚ほどCDを購入。そしてPopBizが出しているフリーペーパーをもらい、帰りの電車の中で読んでいた。今号の目玉は8月に来日するセネガルユッスー・ンドゥールのインタビューだ。ここでインタビュアーを務めているのは編集長のソーラブ・サダト氏。彼のコラムが巻末に掲載されていて、その話と甲斐選手のプレーとの間に共通点を見つけたのである!!それが日本サッカーに取り入れるべき「技」であると感じた。どうだろうか。