hirogoal’s blog

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見事な監督の仕事 〜 C組 オランダ対セルビア・モンテネグロ

オランダサポーターの怒濤の声援に包まれたスタジアムの中、右サイドに走り込んだリュボヤがクロスを放り込む。ゴール前に待ちかまえていたセルビア・モンテネグロの3人とも触れることができない。そしてタイムアップの笛が鳴った。結果は1−0。前半にロッペンが決めたゴールを最後まで守りきったオランダの勝利。これでオランダはアルゼンチンと並び勝ち点3。C組2位に付けた。


オランダはいつものオランダ。大きなサイドチェンジを繰り返し、ウイングプレーヤーのドリブル、クロスが攻撃の基点となるサッカーだ。このチームは最近のオランダ代表の中でもスピードはあり、よりウイングが中心となっているように見えた。それはもちろんロッペンがいるからだし、ファン・ニステルローイに上手くボールが収まらないからだ。
だから途中でセルビア・モンテネグロがロッペンのマークの選手をドゥリャイに変え、ボランチに守備の固いナディが入ってからはオランダの攻撃は止まってしまった。ロッペンをドゥリャイとナディの二人がチェックをする。まさしくフタをしたのである。
そしてロッペンの裏にあたる位置、セルビア・モンテネグロから見ると右サイドの攻撃的な位置にドリブルの上手いコロマンが入る。これで流れが変わった。オランダの一方的な攻撃に見えた前半と異なり、後半は五分の戦いとなったのである。


結果的に勝利は得ることはできなかったが、ペトコビッチ監督はゲームの流れが読めていた。傷口が広がる前に手を打ち、ゲームの主導権を握ることができた。負けたもののチームの調子を上向きに変えたのだ。アルゼンチンはまたしても難敵を迎えることになった・・・。C組はやはり死のグループと納得〜。