hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

ニューオリンズピアノは世界一だから無くならないで欲しいんだ。

買わなくては、買わなくてはと思っていたのだがなかなか購入できなかったアルバム。ベネフィットアルバムに質の高さのあるなしなんて関係ないのだが、いいものはいい。これは音楽、芸術作品の掟のようなもの。
メンバーにネビル・ブラザーズ、ミーターズ関係者が加わればとも思ったが、彼らは他のベネフィットアルバムに数多く参加しているので、これもアリか。


このアルバムを聴くと改めてニューオリンズを中心とし発達してきた音楽のフトコロの深さを感じる。なんと言うか、非常に巨大な何かを目の前にしている感じのする音楽なのだ。それが音楽の楽しさと同居しているのが素晴らしいと思う。港町ニューオリンズだからこそのアフリカに根ざした音を意識して出しているだけではないだろう。ノンサッチレーベルが得意とする派手な装飾を外した音ということもあるが、ルーツに根ざした骨格の太さが感じられる音楽でもある。


最後に流れるのはランディ・ニューマンの『Louisiana 1927』。予言的皮肉に満ち、ベネフィットの価値を高める曲。そのパンチの強さにはクラクラする。
音楽で何かを変えることはほとんどできないが、種を蒔くことはできるのだ。

Our New Orleans: Benefit Album for Gulf Coast

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