hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

ジャズファンにとってボサノバって。

こないだ行ったジャズライブでのできごと。会場は堅苦しくなく、食事をしながらライブが聴ける貴重なお店なのだけど、当然お酒をガンガン飲む客もいる。つまり酔っぱらうと大きな声で話をする人も数名。
で、やっぱり一番会話がされるのだ。ボサノバの曲を演奏されているときには。演奏されたのは定番『イパネマの娘』。お客さんも皆、知ってる、知ってるモードで大きな拍手が起こる。そして、すぐに会話が始まる。
やっぱりボサノバってBGMみたいに感じる人が多いのだろうか。こんなに洗練されていて、緊張感のある音楽はなかなかないと思うのだが。静かな闘志を楽しむ音楽なんだけどなぁ〜。もちろんココはジャズのライブ会場なのでそういう風に楽しむ客は少なくて当然かもしれないが、なにせ『イパネマの娘』だぞ。


ミュージシャンにとってはペースや雰囲気を変えるのにちょうどいい音楽なのかもしれない。しかしピアノはトム・ジョビンになりきれていない場合が多い。あの水滴が一粒ひとつぶ落ちていくような綺麗で繊細な演奏はなかなか聴くことができない。
もしそんな音が出せるピアニストがいたら、静かにしなきゃ価値が半減してしまう。


けどよく思い直してみると一番盛り上がった『テイク・ファイブ』のときにもベラベラ喋っていたオヤジがいたような気がする。音楽を本気で聴いている人に失礼だよ。やっぱり酔っぱらってライブに行ったらダメなんだよな。注意、注意。