hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

"Chaos And Creation In The Back Yard"

歌詞はわからない。けど涙が出そうになる。ポールしか出せないメロディ。でもいつもとは違う。何か決意のようなものが音に含まれているように聞こえるのだ。なんだろう。心に響く音には違いないのだけど。


ようやくポールマッカートニーの21枚目のオリジナルアルバム"Chaos And Creation In The Back Yard"を聴くことができた。コピーガードシステムの入った日本盤を買うのに抵抗があったので、そうでないアメリカからの輸入盤の発売を待ったのである。


傑作である。音の組み立ての細かさ、甘いところのないアレンジ。反して美しいメロディ。アコースティックギター主役の曲が特によい。
長い長いツアーを続けているので現役音楽家としての実力が落ちてないのは分かっていたのだけど、これだけのアルバムが出てくるとは思わなかった。まるで数々の音の実験を行っていたビートルズ時代のようだ。


ビートルズの幻影と戦い、ジョン、奥さんのリンダ、ジョージの死の時期を過ぎ、ようやく自然に音楽と向き合う日がやってきたのだろうか。もう自分には音楽しかないと悟ったのだろうか。


このアルバムはそんなことをも感じさせる、まさに"New"アルバムだ。
ポールにとって新しいアルバムを出すことはどういう意味を持つのだろう、と考えるような時期もあったが、今は自然と新しい音が体の中から湧き出てくる感じなのかもしれない。
こちらも何度も、何度も繰り返し聴きたくなる。ポールのアルバムでこういうのは久しぶりだ。いつ以来だろう。


まちがいなくツアーで日本にやってくるな。これは。

Chaos & Creation in the Backyard (Bonus Dvd)

Chaos & Creation in the Backyard (Bonus Dvd)