hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

サッカーを自由に見る権利を守るために

昨晩、FC東京、グランパスのサポの方々に東京ダービー柏レイソルグランパス戦での事件の話をして怒られた。確かに。彼らの気持ちは事件の加害者、被害者の家族のようなものなので傷に触れることに関して慎重にしなくてはならなかったと思う。その点は反省している。


ただし、事件のことは当事者しか語ってはならないという雰囲気があるという点においては非常に疑問に思っている。しかも関係者以外の人々へこの話をするときにも、怖い顔してしゃべっちゃダメだよとか言われると、なんで?こちらが言いたい内容を聞かずして話してはならないとは何事!と思う。
こういった事件をなぜ語りたい(ホントは語り合いたい)のかというと、Jリーグの将来、いや、「観客」として見るスポーツとしてのJリーグの将来を考える上で重要な問題だと思えるからだ。
何も罪のない「観客」がホーム、アウェイ関係なく自分が見たいと思うときに、自由に、好きなサッカーをワクワクして見る権利。それを守るためには、これらの事件について様々なレベルの人々が語らなくてはならないと思う。
今もっとも残念なのは、職業として語る人々であるべきプロのジャーナリストがちっとも語ってくれないことだ。僕が読んだ取材を伴うまともな記事は(エッセイ、コラムのたぐいは除く)、レイソルの件においてサッカーマガジン、ダイジェストに載ったものだ。しかしそれらにしても事件のあらましを、より正確に記録しようとしている点においてのみ評価できるもので、もう少し突っ込んだ内容が欲しかった。
取材をしてより正確な時系列を導きだす。加害者側、被害者側、クラブ、周辺の人々への取材を行い、なぜこういったことが起こったのかを論理的に検証する。最低限それくらいは知りたいし、読みたい。語り合うときの共有されるべき、そういったベースがないので、現状では想像の域を超えることはない。だからこちらがいくら真剣に語ろうとしても当事者の方々に反感を買うのはもっともなことだと思う。非常に残念な状況だ。
いつの間にか、サッカーを見るのに様々な制約(気持ちの制約を含む)や条件が付くような事態にならないことを祈る。誰か何とかしてくれ!