hirogoal’s blog

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つまらない勝ち方よりも美しい負け方を選ぶ〜セレソンの魅力とは

優勝に向けて最後の切り札か。契約満了によるトニーニョ・セレーゾ監督の今期限りでの退任がアントラーズから発表された。ここまで実績を残すと契約を更新する可能性のほうが少なかったとは思うが、この時期での発表はセレッソにとって難関が増えたことをあらわす。
2000年の就任から6年もの長期政権。そう2000年といえばセレッソ旋風吹き荒れた年である。当時の資料をみるとセレッソは1st、2ndステージ共アントラーズに勝利しており、特に2ndステージではアントラーズに唯一の黒星を付けている。トニーニョ・セレーゾ監督にとってセレッソは最後まで憎い相手ということなのだろうか。


帰りの電車の中「職人肌のボランチ」であったトニーニョ・セレーゾがチームの土台をつくり、「つまらない勝ち方よりも美しい負け方を選ぶ」と語るソクラテスが小笠原にサッカーの"あるコツ"を教えたらアントラーズは無敵になるのにってアホなことを思ったりしていた。
何でこんなこと考えたかというと、このニュースを聞くまで、ある雑誌のことだけを書こうと思っていたからである。”ブラジル最強伝説”という特集を載せている”ワールドサッカーマガジン”のことだ。まさしく完全保存版。これが定価570円だなんて信じられない。
内容は現代表と70年、82年の代表との比較記事、ロナウドアドリアーノロナウジーニョロビーニョ、カカのキンテット(5人組)、もしくは魔法のクアルテット(4人組)が可能かどうかの記事、歴代セレソン・ポジション別ランキング*1、ジャーナリストによる「私のセレソン」、セレソン「5軍編成」に挑む等々・・・。雑誌のセレソン記事の中でここまでのものは読んだ記憶がない。そして読んでいてこんなにも楽しいデータ記事も珍しい。これも北條、国吉コンビのなせる技か。


来年のワールドカップではどんなセレソンを見ることができるのだろうか。もしかしたらナショナルチームの夢を見せる最後のチームになるのかもという不安が頭をよぎる。
いや違う。代表よりクラブという雰囲気が漂う昨今だが、今回のブラジル、イングランド、アルゼンチン、オランダといった代表にはスターチームながらナショナルチームだけが見せる色がある。その色が導く美しさと強さに是非とも酔いたいものだ。

*1:昨日のCLで見事なフリーキックを決めたリヨンのジュニーニョ・ペルナンブカーノはゲームメーカーポジションの歴代8位に選出!