悔し涙の強いヤツ〜追悼 橋本真也さん

一時プロレスを見なくなっていたとき、面白そうだなと久々に見たのが”闘魂３銃士”だった。当時、蝶野は強いのか弱いのかよく分からなく、橋本と武藤は何かやりそうだぞとチェックしていたことを想いだす。
橋本選手というと、何度叩かれ、打たれても、下からにらみ上げる姿がイメージとしてある。このやろ、負けねーぞって感じが印象的だった。そう「負けねーぞ」なのである。「勝つぞ」ではない。やられても、やられても決してダウンだけはしない。勝ち続けるわけではないのだが「負けねーぞ」という強い意志をハッキリと見せてくれる貴重な選手であった気がする。なぜか涙のシーンをよく覚えているのは、「男だから泣くな」とかいう体裁とは関係ないところにある、その悔し涙に非常に強い意志を感じたからか。
僕が語れるのはこのくらいだ。
夕方から様々なメディアに出ている橋本選手の近況を読むと、たくさんの選手から愛されていた反面、プロレスを続けるにあたり、かなり苦労していた様子が見える。エンターテイメントに関わる人間が好きだからこそ続ける素晴らしさ、難しさ、その価値についても深く考えさせられた。


合掌