hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

オオクボヨシトはどこへ行く

大久保嘉人の面構えはよい。よくなったと言うべきか。あいかわらず真面目にしゃべらせると、あれ〜ってことはあるが、それもまたご愛嬌。
Jでのデビューは対ジュビロ戦だった。たしか田中誠とやり合ってレッドカード、退場だった。そのときの悔しそうな顔はまるで子供のようで印象的だった。その後彼は他チームのファンから悪役の扱いを受けたがマイペースを貫いた。いやそれしかできなかったと言ったほうがよいか。同じチームの先輩西澤明訓に頭を抱えられ我慢しろと言われているような姿を何度目にしたことか。小嶺さんがインタビューで「あいつは殴ったら分かるんだ」と話しているのを聞いて、おいあいつはプロなんだぞと思ったりもした。その後彼の転機らしきことはたくさんあった。どれが決定的だったのかは分からないが彼は直接体当たりして経験し、それぞれが彼を強くしていった。
オリンピック、セレッソ残留を経験しマジョルカ移籍。初めての紅白戦はなかなかボールが来なかった。しかし日本でやって来たのと同じ通り、おい!おい!と大声でボールを求めたら徐々にボールが集まってきた。
そしてデポルティーボ戦。怪我もあったが試合中に彼はどんどん成長しているように見えた。パスは集まり、アシストもゴールも決め、スルーパスも通した。ゴールのときにあんな自信たっぷりの顔をする奴はなかなかいない。けどその顔はするなといっても無理。彼の蓄積された自信と経験から自然に現れる顔なのである。


彼はどこを目指して進んでいるのだろうか。何かとんでもないところで、とんでもないことをしそうな気がしてきた。彼はどこへ進んでいくのか。今はそれがとても興味深い。