hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

高校選手権

今回の大会は3日に駒沢で2試合観戦のみ。ちょっと少ない。これも休みが少ないため。ことしは正月休みに土日が上手く絡んでないため、ふつうの連休みたいな感じだった。


最近いつもそうなのだけど、帰りの便は飛行機も新幹線も取れてないまま帰省している。今年は1月3〜4日にUターンの人たちが集中しそうなんでやだな〜、どうしようかと、松江でぶらぶらお散歩兼、写真撮影をしていたところ、日本で一番古くて小さな私鉄の発着駅、松江温泉駅の横の旅行代理店が営業していた。カウンターで忙しそうに電話していた茶髪のお店のひとに聞いてみたところ、翌日(1/3)の朝一の便なら1席のみ空いているとのこと。う〜ん。これに乗ったら松江の滞在日数が1日だけになっちゃうのでどうしよと少し悩んだけど仕方がない。そのまま購入した。(↓びっくりした!松江温泉駅が新しくなってる!駅の横には無料の気持ちいい〜足湯もあるよ。)

翌日、実家を朝6時過ぎに出て、空港行きバスに乗り、出雲空港へ。そして8時発の東京行きの便に乗り、あっという間、自宅には10時半に到着してしまった。はや。飛行機の中でスポーツ新聞を読んで選手権の3回戦の日程を確認。羽田から京急に乗って三ツ沢まで行こうかなとも思ったけど、やはり荷物を置いて、のんびりがよい。そのまま自宅へ戻り、近くの駒沢へ行ったのである。


駒沢はいいお天気だったけど、いつものように風が強かった。特に第1試合の前橋商業仙台育英の対戦は風が試合を決めてしまった面もあった。こんなときはピッチの中で臨機応変に対処できる経験とアイデアが必要である。
仙台育英はせっかく187センチのFW大久保将人がいるのに、彼を上手く使えない。その原因は風のため放り込みのボールが上手くコントロールできなかったことと、前橋商のセンターバック糠谷の存在があった。糠谷は身長180センチなのだが、大久保との身長差7センチを見事なテクニックで埋め、後半の数分以外は完璧に彼に競り勝った。
そしてセットプレーでの糠谷の指示。相手ゴール前に上がるときに、セットプレーに関わる味方を集めて、彼が指示を出しているのである。当然風を生かした攻撃の指示のようだった。そしてコーナーキックからの2本のゴールを自ら決める。
後半の仙台育英の反撃も見事に抑え、彼は勝利をつかんだ。お立ち台でのヒーローインタビューはもちろん彼。とっても渋かった。全然笑ってない。前半に取られた1点があるので満足していないとのこと。渋い、渋すぎる。準々決勝を終わった段階(前橋商は敗退)で彼はまだ得点王である。このままで大会が終わったら笑おうね。その余裕があれば興梠も止められるぞ!


第2試合は北海と鹿児島実業との対戦だった。高円宮杯で最大のサプライズだった鹿児島実業

当然、FWの山下、左サイドの上村に大注目していた。けど試合が始まり、あのときと雰囲気が違うことに気が付く。山下がけっこう下がり気味なのである。トップ下に入った坪内、FWの栫とのポジションチェンジを繰り返しマークを外したり、スペースを創ろうという作戦だったのか。しかし彼には北海の6番、関が見事なマークを行い彼を自由にさせなかった。北海はすべての選手のチェック、プレスが厳しい。ただプレスをかけて相手を自由にさせないだけでなく、ボールを奪ってからロングボールを蹴らずにドリブルを仕掛ける選手が多かったのが驚き。鹿実MFも予想していなかったようで何度も突破を許していた。
高校レベルであそこまで厳しいプレスが入るとメンタルコントロールが難しいようで、序盤からファールの多い展開。北海のセットプレーで鹿実DFが壁を創っているときにいきなり笛の音が響く。主審が線審に確認を行いイエローカード、続いてレッドカードが出される。なんと鹿実4バックの右サイドバックを勤めていた3番重富が2枚目のカードで退場になったのである。
監督も含め落ち着かない雰囲気の中どうなることかと思ったが、鹿実には一人、笑顔で落ち着いた表情を見せている選手がいた。それがセンターバックの岩下だった。
そのまま3バックになりDFの補充がなかったので、北海をなめているのかと思ったが、それは違った。岩下は北海の攻めを冷静に対処し、何食わぬ顔をして二人分の働きを行っているのである。圧巻は決勝点のゴール。岩下はセットプレーの際、北海DFが手を挙げている審判に気が付かず監督、GKの指示を熱心に確認しているのを見て、その隙をつき、ロングボールのシュートでゴールを決めたのである。その試合巧者ぶりは、なぜか巨人のピッチャー桑田真澄のPL時代を思い出させた。
北海の選手たちは頑張っていた。10番三浦の素晴らしく曲がりに曲がったフリーキック(防がれたところも含め、天皇杯の名波を思い出させた)は素晴らしかった。しかし岩下一人に敗れてしまった。
勝負に勝って試合で負けた、という感じか。
鹿実はこれで目が覚めただろう。国見に勝って決勝まで行くと思う。市船の(あくまでも市船側からの)リベンジマッチというのも滅多に見られない。期待しますよ。