hirogoal’s blog

本と音楽とサッカーのことを書いています。

”永遠のモータウン”という映画を見に行きました。

これは非常に泣ける映画です。
60年〜70年初頭のモータウンサウンドを支えたバンド、ファンクブラザーズ。ヒット曲のほとんどをバックバンドとして演奏しながら、当時は決して日の目を見ることがなかった彼等にスポットを当てた映画です。
名ベーシスト、ジェームス・ジェマーソンの名はピーター・バラカンさんのラジオで聴いていたので知っていましたが、この映画で彼等の晩年の不遇さを知ってびっくり。特にモータウン社設立25周年記念のきらびやかな祭り「モータウン25」の客席にゲストとして呼ばれるわけでもなく、ひっそりとジェマーソンがいたというシーンには胸が詰まりそうになりました。そして最後に流れる子供が木の棒に紐を付けて火起こしをするように、ぐるぐると回すシーン。ジェマーソンのリズム感のルーツであるこのシーンもまた泣けます。
初めはアメリカ版ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブかなと思っていましたが、そうではなく、これはアメリカ音楽ビジネスに対する一つの批判になっている映画です。
しかし彼等は脚光を浴びるのが遅すぎた。ブエナ・ビスタはまだ間に合いましたが、ファンクブラザーズは遅すぎた。そこが見た後に悲しみが残る原因となっているのかもしれません。